新東京行政書士事務所Blog

なかなか厳しい…ライドシェアサービスの法規制

1 流行のライドシェアサービス

最近、UberやLyftといったライドシェアサービスの利用が海外で増加しています。特にUberは、2017年には世界での合計乗車数が50億回を超え、現在もその数を加速度的に伸ばし続けています。

アメリカ等ではすでに日常生活にとけ込んでいるライドシェアサービスですが、その一方で、日本ではあまり馴染みがないのはなぜでしょうか。

この記事では、日本におけるライドシェアサービスに関する法規制について紹介します。

 

2 ライドシェアに関する法規制

●道路交通法による規制があります

ライドシェアサービスの運転手として営業することは、「11人未満の乗客で自動車を貸し切って運送する事業」であるため、道路運送法の「一般乗用旅客自動車運送事業」にあたります。

いわゆるタクシー業と同じですね。

 

この一般乗用旅客自動車運送事業を営むには国土交通大臣の許可が必要となるのです。

現在日本で運行しているタクシーなどは全てこの許可を得ているわけです。

ちなみに、この許可なしにタクシー業を営むと(いわゆる「白タク」です。)三年以下の懲役若しくは三百万円以下の罰金に処されます。

つまり、日本でUberなどのライドシェアサービスの運転手になるためには、一般乗用旅客自動車運送事業の許可を得る必要があるのです。

 

※ちなみに、Uberという業者は輸送業者ではありません。あくまで、運転車(輸送業者)とユーザーとを仲介する仲介業者です。そのため、タクシー業者ではなく第二種旅行業者として登録されています。

 

●許可要件は緩くない

ならば、この許可を得てからUberの運転手として働けばよいのではないかと思われそうですが、この許可要件を満たすのはそう簡単ではありません。要は、タクシー運転手の資格を得なければならないのです。

 

まず第二種運転免許が必要ですし、国内での自動車運転経歴(年齢によって異なる)や、法令・地理についての試験に合格することが要求されます。

アメリカのように、「Uberの運転手でもやってみるか」といって誰でも気軽に始められる訳ではないのです。

 

3 日本におけるUberの現在

こうした事情があり、現在の日本におけるUberは、タクシーやハイヤー会社と連携してタクシー配車サービスを中心に事業を展開しています。

他国に比べ、「ライドシェアサービス」としての機能はいま一つに止まっているのです。

タクシー・ハイヤー業界はライドシェアサービスの広がりを恐れて規制緩和には断固反対の姿勢を取り続けていますし、今後しばらくは、タクシー配車業者としての活躍しか見られないかもしれません。

 

4 さいごに

誰でも運転手になれるライドシェアサービスは、運転手にとってもユーザーにとっても魅力的な仕組みです。

しかし規制が緩和されない限り、今以上の市場拡大は見込めないでしょう。

大手Uberも苦戦するこの状況。シェアリングエコノミー事業を始める場合は、現段階ではライドシェア以外の事業に目を向けたほうがよいかもしれません。

2018/05/24 その他  
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