新東京行政書士事務所Blog

ベンチャー/スタートアップのエグジットについて(IPO/事業売却)

はじめに

ベンチャーやスタートアップには、その先の事業展開にいくつかのルートがあります。
一つは長期的に経営を続けて、事業拡大やIPOを目指すというルートです。世間一般のイメージする企業家像はこちらなのかもしれません。
その一方で、近年は事業売却によるエグジットを選択するベンチャーも増えてきました。
そこで、ベンチャーがなぜ事業売却を選択するのか、ベンチャーによる事業売却のメリットについて考えてみましょう。

IPOの現実

事業売却を選択するベンチャーはなぜ長期経営やIPOを目指さないのでしょうか。

(1)長期的な経営自体が難しい
どの業界でも「国内市場の縮小」「競争の激化」は大きなテーマです。
特にベンチャーやスタートアップが参入する業界は、技術の進歩やトレンドの移り変わりが激しく、そもそも長期的な事業展開が難しい環境にあるといえます。たとえばポケベルのようにプロダクト自体が社会からなくなってしまうことも珍しくありません。
(2)IPOは狭き門
年間に起業する件数は、(必ずしも法人であるとは限らないため)正確な統計がとれませんが、おそらく数万、数十万社にのぼるでしょう。
ところが、2018年のIPOは97社、2017年は93社ですから、IPOはとてつもなく狭き門であることが分かります。
また、現実的な問題として、IPO後は上場基準を満たし続けるために莫大なコストと業務が必要となります。
上場によって、株主の厳しい監視にさらされ、経営のスピード感を失ったり、挑戦的な経営判断が難しくなる、というデメリットもあります。

事業売却のメリット

事業売却のメリットは、なんと言っても短期間で相当額のキャッシュを得られることです。
もちろん、引退という選択もありますが、キャッシュを手にして終わりではなく、事業売却によって調達した資金をさらに別の事業に投資することもできます。
事業の買い手側にも多くのメリットがあります。
最近では素早いオープンイノベーションが必要とされており、特に、大企業にはベンチャーのような機動力がなく、株主の手前、新規事業の失敗が許されない環境にあります。
ベンチャーを買収することで、新規事業を立ち上げる時間とリスクを抑えることができるわけです。つまり、買い手である大企業にとって、ベンチャーは格好の取引相手なのです。

今後の流れ

今後もデフレ脱却のため金融緩和の流れは続くと思われます。そのような資金の行き先を求めている状況はしばらくは続くでしょう。また、マッチングサイトも乱立してきており、M&A市場も引き続き拡大していくと考えられますので、必ずしもIPOに限らない、自身の状況に合わせた最適なエグジットを選択いただければと思います。

 

2019/01/22 その他   auter_1
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