新東京行政書士事務所Blog

定款とは?その目的、変更方法について解説

 

定款について

株式会社を設立するにあたって、必ず「定款」を作成することになっていますが、定款とはどのような性質をもった書類なのでしょうか。
このページでは「定款」についてお伝えします。新東京行政書士事務所で、独自に画像解説コンテンツもご用意しましたので、よろしければこちらも合わせてご確認ください。

 

定款は「会社の憲法」

まず定款はよく「会社の憲法」という言われ方をされます。
株式会社は一定の目的を達成するために「法人」として、個人事業主が屋号で仕事をやっているのとは別の法律的な主体を認めてくれます。
そのため「一定の目的」が何なのかは公になっている必要があり、それが「定款」をいうものになります。
ここには会社が何をするのか、どのような組織をつくってこの会社を運営するのかなど会社の最もベーシックな事項が記載されています。
そのため「定款は会社の憲法」であると言われ方をします。

定款はどこにいったら見られるのか(保管場所)

定款には重要な事項が記載されていますので、その取扱いが問題になるのですが、会社法は31条で定款を定めたところに備え置かなければならない、としています。
ただ、実務的には会社を立ち上げた際の書類にまぎれてどこにあるかわかっていないような事態になっている会社も多いです。
そのような場合には、定款の作成に関与した公証役場に定款が保存されていることがありますので、それを確認し、それでもない場合には定款を再度作成するのが現実的な方式になってしまいます。
そのような事にならないように、他にも会社において閲覧できるようにしておかなければならない就業規則などの書類と一緒に保管しておくなどして、紛失しないようにする必要があります。

定款にはどのようなことが記載されているのか

定款には、会社法で必要とされている事項について記載をします。
その記載事項については、記載がなければ定款自体が無効になってしまう「絶対的記載事項」と、記載がなくても定款の有効無効には影響しないけど記載がなければ効果として認められない「相対的記載事項」と、記載のあるなしが定款の効力やあるものの効力に影響するわけではなくても記載があれば効力を発揮する「任意的記載事項」の3種類にわかれます。

①絶対的記載事項について

事業目的:会社が行う事業内容を具体的に記載します。後から定款変更するのは煩雑なため一般的には将来予想される事業について広めに記載します。

商号:商号とは会社の名称です。商号は原則としてどのような名称でもいいのですが、株式会社の場合は商号中に「株式会社」という文字を入れる必要があります。また、同一の本店所在場所において、既に登記された商号と重複しては選択できません。

本店の所在地:東京都港区など最小行政区画までを記載します。番地等の詳細は別途取締役会等で決定することが可能です。

・設立に際して出資される財産の価額又はその最低額      

出資財産額又は最低額を記載します。この価額が当初の株式会社設立時の資本金ということになります。

発起人の氏名又は名称及び住所:印鑑証明書の氏名、住所と一致するように発起人の氏名又は名称、住所を記載します。

発行可能株式総数:会社が発行できる株式の上限数。後から変更は可能ですが、発行済み株式数の4倍を超えて設定することはできません。

②相対的記載事項について

現物出資の内容:出資に当たっては、現金以外の財産を拠出することが可能となっています。しかし、現金以外の財産はその価値が必ずしも明確ではありませんので、引き換えに渡される株式と価値が釣り合っているかを確認できるよう現物出資の内容を記載する必要があります。

株式の譲渡制限:日本の多くの企業は家族で経営する未公開の中小企業です。そのため、望まない株主が入ってこないよう譲渡制限を設定することが会社法上認められています。

取締役の任期の定め:会社法上原則選任後2年以内に終了する事業年度のうち最終のものに関する定時株主総会の終結の時までとされていますが、これを短縮することも可能です。また、上述の譲渡制限を設定した会社では10年以内まで、伸長することも可能です。

③任意的記載事項について

事業年度:1年以内で任意の期日を事業年度として設定することができます。一般的に4月~3月で定めるケースが多いですが必ずしもこれに倣う必要はありません。

役員(取締役、監査役等)の員数:取締役1名から設定することができます。監査役は必ずしも必要ではありません。取締役会設置会社とする場合には取締役は3名以上が必要です。

株主総会に関する事項:定時株主総会の招集時期や株主総会の議長などのルールを定める場合があります。

定款には認証が必要となる

設立にあたって作成される原資定款については、認証が必要となります。認証とは、定款の正当性を公証役場で公証人に証明してもらう手続きを言います。公証役場は全国各地にあり、必ずしも会社設立の都市である必要もありませんので、ご都合のよい公証役場を選んでいただいても問題ありません。

また、後述する電子定款のオンライン認証を選択する場合を除き、原則、発起人が公証役場に実際に赴いて、公証人の面前で手続きをする必要がありますが、委任状を発行するなどして第三者に代行してもらうことも可能です。

また、公証人に支払う認証の手数料として、認証1件につき5万円、設立登記申請用の謄本の請求手数料として、謄本1ページにつき250円のほか、収入印紙代4万円の費用が必要になります。定款の認証を受けるために準備するものとしては、定款3通、発起人全員分の印鑑証明書と実印です。なお、最近では、オンラインでも定款の認証を受けられ、この場合は収入印紙代4万円分が不要となります。インターネットやパソコンの環境が整っている人は、電子定款を活用することで安く認証を受けられます。電子定款で認証を行う場合のおおまかな流れは以下のとおりです。

公証手続きの詳細については、日本公証人連合会のホームページも参考となります。

http://www.koshonin.gr.jp/business/b07_4

会社設立に必要な定款以外の書類等

会社を設立する場合、本店所在地を管轄する法務局へあらかじめ決められた書類等を提出する必要があります。提出する書類等は設立する会社の設計や意思決定のやり方によって若干の違いがありますが以下に一般的に必要とされるものを紹介します。

設立登記申請書

会社の設立は法務局で管理する登記簿に登記されて初めて完了します。

登記申請書には商号、本店所在地、登録免許税、添付書類など記載が必要な事柄が決まってます。法務局のホームページ(http://houmukyoku.moj.go.jp/homu/COMMERCE_11-1.html)で申請書様式が公開されていますので参考にされるとよいでしょう。

登録免許税分の収入印紙を貼付する台紙

登記申請には登録免許税の納付が必要になります。

株式会社の場合、資本金の0.7%(最低15万円)が必要になります。

定款

認証済みの定款を1部添付します。

発起人決定書

定款で本店所在地を番地まで決めていない場合や、設立当初の代表取締役を選任する場合に発起人により決定、作成されます。

役員(取締役、代表取締役、監査役等)の就任承諾書

発起人以外が役員に選任される場合、作成されます。印鑑は実印である必要があります。

役員の印鑑証明

資本金の払込を証明する書類

この時点では会社の設立が完了していないため当然会社の銀行口座はありません。そのため、実務上は発起人個人の口座に株主より出資金を入金させ、そのコピーをもって入金があった旨証明書を作成することになります。設立時に限った特殊な取扱いになりますがご注意ください。

印鑑届出書

会社の実印である代表印を登録するための申請書になります。登録が完了すると印鑑カードが発行され、印鑑証明が必要な場合にこのカードを使って申請することになります。

登記すべきことを保存したCD-RもしくはFD

登記すべき事項は会社法であらかじめ定められています。例えば、商号、目的、本店の所在場所、資本金の額、発行可能株式総数、発行済みの株式総数、取締役の氏名、代表取締役の氏名と住所、公告方法などになります。従来OCR用紙にこれらを記載し提出する方法がとられていましたが、CD-RもしくはFDに保存して提出形に切り替えられています。なお、申請書に直接すべて記載する方法やオンラインでの申請もあります。

まとめ

このページでは定款についてお伝えしてきました。

会社の憲法というだけあって変更が必要な場合には、株主総会の特別決議が必要になります。しっかり理解のうえ、管理を行っていただくようお願いします。

 

 

 

2019/02/13 法務   auter_1
< 前の記事     一覧へ     後の記事 >

ブログカレンダー

6月 2022年7月 8月
     12
3456789
10111213141516
17181920212223
24252627282930
31

カテゴリー一覧