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持ち株比率(議決権の割合)毎に異なる会社に要求できる事とは?

 

1.初めに

株式会社では、株主が持つ持ち株数(議決権の数)に応じて、会社に対して要求できる内容が異なります。

よって、ベンチャー企業が資本政策を考える際は、創業メンバーやVCの持ち株比率に十分注意する必要があります。

この記事では、持ち株比率 (議決権の割合) に会社に対してできることについて紹介します。

  1. 持ち株比率3%以上の場合
  2. 持ち株比率1/3以上の場合
  3. 持ち株比率50%を超える(過半数)場合
  4. 持ち株比率2/3以上の場合

 

2. ①    持ち株比率が3%以上の場合

持ち株比率が3%を超えると、株主総会の招集経営に関する資料や帳簿の閲覧が可能になります。

簡単に言うと、3%の議決権付株式を保有すると、会社の経営に多少なりとも関与できるようになるわけです。

 

3. ②    持ち株比率が1/3以上の場合

持ち株比率が1/3以上になると、単独で株主総会の特別決議を阻止できる権利を得ます。

監査役の解任や組織再編の実施などに関して、ある株主一人の一存で否決することが可能です。

ベンチャー企業などにおいて、ある創業者メンバーに1/3以上を渡してしまうと、意思決定に支障が出る恐れがあるので注意が必要です。

 

4. ③    持ち株比率が50%を超える(過半数)場合

持ち株比率が50%を超える(過半数)と、独力で普通決議を可決できる権利を得ます。

普通決議では具体的に、剰余金の配当や取締役や監査役の報酬決定、資本金や準備金の増加などを決議します。

つまり、持ち株比率が50%を超える(過半数)と、大抵の意思決定を独力で行えるようになる訳です。

ただし、合併や資本金の減額、定款変更など、重要な意思決定に関しては独力では行えません。

他の株主が1/3以上の議決権を持っている場合は、その一人により否決される恐れもあります。

つまり、50%〜60%前後の持ち株比率では、実質的な経営権を握るには不十分と言えます。

ちなみに、ここでいう過半数とは半分ではたりないことに注意が必要です。

例えば、100議決権があった場合は51以上、1,000議決権があった場合は501以上となります。

 

5. ④    持ち株比率が2/3以上の場合

持ち株比率が2/3以上になると、特別決議を独力で採決できる権利を得ます。

合併や定款の変更などを実行できるため、経営権を実質的に握っている状態とも言えます。

ベンチャー企業が意思決定を迅速化させたいのであれば、経営者が2/3以上の株式を保有することがベストです。

 

6.まとめ

ご紹介した通り持ち株比率に応じて株主として実現できる内容が変わるので、資本政策を考える際は関係者間の持ち株比率に注意が必要です。

経営者としては重要な決議を迅速に行うためにも、2/3以上の持ち株比率を維持するのがベストですが、最低限50%超の持ち株比率を維持しておきたいところです。

必要な資金額及び算定する企業価値との関係で資本政策は検討する必要がありますので、不安な場合には専門家への相談をお勧めします。


 

2019/04/16 その他   auter_1
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